会社を退職してフリーランスで働き始めるなら、どんな手続き・準備が必要となるでしょうか?
会社で行う退職手続きや準備もありますが、心の準備も必要です。
退職前からやりたいこと、退職後にやるべきことを紹介します。
フリーランスを目指す前に~心構え
フリーランスは、「freelance」(傭兵)の意味を持つ言葉であり、どこにも属さずに仕事(傭兵でいうところの戦争)単位で働く人を指します。
会社に属さないフリーな立場は、不安定で誰からも守られていない状態です。
自由を謳歌し、不安定さをものともせずに生きられる人はいいですが、そうでない人にとっては辛く厳しいものです。
自分が本当にやっていけるか、今の会社を辞める前に立ち止まって考えてください。
自分でしなければならない仕事の範囲が広い
フリーランスは、会社勤めのように人から指示されることがありません。
自由と言えば聞こえはいいですが、自分が動かないと仕事もありません。
フリーランスになるなら、仕事は自分で取らなければいけません。
また、その後の収入や納期の交渉、請求書作成、税務処理など、全てを自分でしなければいけないのです。
「できる」ことも多いフリーランスですが、「しなければいけない」ことも多いのがフリーランスです。
フリーランス以外の選択肢との比較
フリーランスになる前に、自分のやりたいことが本当にフリーランス以外でできないのか、検討してみましょう。
会社は一度辞めたら戻れません。
戻れたとしても、以前の役職や立場、雰囲気のままではいられないでしょう。
(一度辞めた人が「ごめん、また課長として働かせて?」って帰ってきたら笑顔で迎えられますか?無理ですよね。)
もし戻れても、役職や給料のダウンなどは避けられませんし、良かったはずの職場環境も針のむしろということもありえます。
フリーランスになる前にやっておきたいこと
フリーランスとして働き出す前に、会社員であることのメリットを生かして、以下のことを済ませておくと安心です。
前もってやっておきたいことを紹介します。
ローン・賃貸契約
フリーランスになると、マイホームローンや自動車ローンなど、高額のローン利用が難しくなります。
また、不動産の賃貸契約も同様です。
これは、フリーランスになったばかりは一時的に社会的信用が低くなるためです。
実績を重ねれば、フリーだってローンや賃貸契約もできるようになります。
ただし、それまで時間がかかるため、マイホーム取得などを考えている人は退職前に住宅ローンを組むところまで済ませましょう。
もちろん、無理なく返済できる範囲で、が前提です。
クレジットカード発行
クレジットカードは住宅ローンと比べるとハードルが低く、フリーランスでも審査に通るカードはあります。
どんなスペックのカードでも良ければ、取得は不可能ではありません。
しかし、審査の厳しいクレジットカードが欲しいなら、会社員時代に作っておいた方が安心です。
営業活動
フリーランスで働くなら、自分の力で仕事を取らなくてはいけません。
会社を辞めてから営業活動を始めるのでは、初月の売上がゼロになってしまうので、退職前から営業をスタートしておくことをおすすめします。
本格的に営業できない場合でも、
- 自分のブログなどで発信する
- 名刺や挨拶状などをすぐに使えるように準備しておく
などできることはたくさんあります。
ホームページ作成なども、退職前に行っておくとスムーズに事業開始できます。
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フリーランスで必要なものをそろえる
フリーランスになると、備品や事務用品、消耗品、ソフトなどを自分でそろえることになります。事業を行うためには意外といろいろな準備が必要になるので、前もって揃えておきましょう。
必要となるのは以下のようなものです。
- 名刺
- 印鑑
- 屋号入りの封筒
- 事業用口座
- 会計ソフト
- 事業用アドレス
- 契約書などのテンプレ
働き方によっては必要ないものもあります。
会計ソフトは商品によって使い勝手が変わるため、お試し利用などで使いやすさを比べてみると良いでしょう。
名刺作成や封筒への屋号印刷などは自分で出来なくもないですが、業者さんを利用した方がコスパが良いでしょう。
会社を辞める準備として必要なこと
会社を辞める際には、いくつか必ずやらなければならないことがあります。
一つは退職の手続きであり、もう一つは自分の仕事の引継ぎです。
会社を辞めるためには、一般的には約1ヶ月前の退職の意思表示が必要となります。
詳しい退職準備はこちらをご覧ください。
フリーランスになってからやるべきこと
会社を辞めて、フリーランスになったら、まずはいくつかの手続きが待っています。
期間が決まっていることもあるので、早めに済ませましょう。
役所で行う:健康保険・年金の手続き
フリーランスは基本的に国民健康保険・国民年金に入ることになります。
退職後、14日以内の手続きが必要なので、急いで行いましょう。
また、会社で社会保険に2カ月以上入っていた人は、2年間の任意継続も可能です。
こちらも退職後、20日以内の申請が必要です。
税務署で行う:開業届と青色申告の手続き
フリーランスになったら、まず開業届を税務署に提出します。
事業スタートから1カ月以内に、管轄の税務署に提出する決まりです。
屋号を付けることもできるので、開業届提出までに決めておきましょう。
また、必須ではありませんが、同時に青色申告承認申請書も提出しておくと、青色申告で確定申告できます。
青色申告を選びたい時にはあらかじめ承認申請書の提出が必要です。
どちらで申告するか決めていない人もとりあえず申請書の提出だけはしておきましょう。
早めの準備でスムーズなスタートを
フリーランスになるなら、前もって準備を整えておくことが大切です。
退職前から準備を進めておくことで、スムーズなスタートを切ることができるでしょう。
この先は平たんな道のりではないかも知れませんが、スタートがスムーズだと「始めよければ終わりよし」で良い結果が待っていそうな気がします。