フリーランスの働き方は、会社員とは全く異なります。
そのせいか、会社員の中にはフリーランスに憧れのような気持ちを抱いたり、自分もやってみたいと考えたりする人もいるようです。
しかし、フリーランスにはメリットもデメリットもあり、安易に会社を辞めてフリーランスになっても後悔する可能性が高くなります。
憧れだけでフリーランスになって後悔しないために、あらかじめいいことも悪いことも知っておきましょう。
ポイント
- フリーランスは自由だけど収入の保障や身分の補償もない
- 生活できない、後悔する人も多い
- フリーランスで働くなら覚悟と責任が大事!
詳しく解説します。
フリーランスのメリット・デメリットとは
フリーランスは会社員よりも自由度が高く、やりがいがある働き方です。
しかしその反面、不安定で弱い存在でもあり、精神的にも肉体的にも大変な思いをすることがあります。
フリーランスになる前に、まずは会社員と比較した場合のメリットとデメリットをチェックして、冷静に「自分にできるか」を検討しましょう。
フリーランスのメリット
フリーランスの最大のメリットは、自分で何でも決められることです。
仕事の内容も付き合う会社も、働く時間も自由に決められます。
また、案件ごとの報酬も取引先との相談次第で自分の意向を反映させることが可能です。
自分のやりがいを追求できる
フリーランスは自分で仕事を選んで取ることができます。
そのため、やりがいのある仕事を追求して働くこともできますし、収入アップをひたすら目指して稼ぎ続けることもできます。
やればやっただけ評価も収入も自分に返ってくるため、刺激とやりがいを感じられそうです。
自分でスケジュールを管理できる
フリーランスは、自分で仕事を取り、クライアントと交渉して納期などを決定し、働きます。
そのため、仕事量の調節ができ、プライベートと仕事のバランスを取りやすくなっています。
子育てや家のことが忙しい時には仕事量を減らす選択肢もあり、自宅で子育てや家事と並行して働くことも可能です。
ライフワークバランスを大切にし、仕事と子育て、仕事と旅行、仕事と恋愛など、いろいろな両立ができます。
フリーランスのデメリット
フリーランスのメリットが自由ならば、デメリットは不安定です。
フリーランスは自由な分、保証がありません。
自由さと不安定さは表裏一体の関係となり、フリーランスの楽しさである反面、脅かすものでもあります。
労働者ではないので労働基準法の対象ではなく、雇用保険もありません。
収入が不安定で生活できないことも
安定的に仕事をもらえる保証もなく、社会経済や取引先の経営状況などのあおりを受けやすい立場です。
会社の社員であれば、多少経営が悪化してもすぐにクビにはなりませんが、外注のフリーランスならすぐに仕事をもらえなくなります。
また、仕事相手のクライアントによって支払いサイクルは異なるものです。
支払いの遅い仕事が多くなると、売り上げは多くても現金不足に悩むこともあります。
基本的にすべて自己責任でリスクが多い
フリーランスの仕事のミスによる被害は、基本的にすべて自己責任です。
仕事中の事故や受託物(仕事で預かったもの)の故障、納品物の欠陥(ミス)による事故なども個人の自己責任になってしまいます。
近年、パソコンやインターネットを使用した仕事に携わるフリーランスも増えましたが、ウイルスによる情報漏洩なども不安材料です。
場合によっては損害賠償請求のリスクとなり、不安定な収入に加えて金銭的な負担が増える可能性があります。
退職金がない
フリーランスは退職金もありません。
定年がなく、いつまでも働けますが、いざリタイアしたい、働けない事情ができた時、まとまった退職手当を得ることなく仕事を失います。
フリーランスでも退職(廃業)した後、まとまった資金が欲しい時には「小規模企業共済」が便利です。
規模の小さな会社の経営者、個人事業主の退職金積立ができる制度が利用できます。
年末調整もしてもらえないフリーランス
自由に働くフリーランスは、確定申告を自分でしないとダメ。
基本的には、会社員みたいに年末調整してもらうことはありません。
また、フリーランスでも従業員を雇用することはできますが、そうなると「こちらが年末調整をしてあげる」立場になります。
フリーランスの確定申告の仕方を知りたい方は、以下の関連記事をご覧ください。
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フリーランスは自由でやりがいもあり、働く上で喜びを感じることも多いもの。
しかし、不安定な収入や身分に悩まされ、辞めたいと思う人もいます。
フリーランスの自由を取るか、会社員の安定を取るか。
もし一歩踏み出そうとしている場合には、慎重な選択をしてください。