確定申告歴10年以上・簿記資格保有の筆者が、確定申告のルールと期限について、めちゃくちゃ簡単に解説します。
以下のような人のこんな疑問を解消する記事です。
- 副業でまとまった金額を稼いでいる
- そんなに稼いでないけど、確定申告は必要?
- 確定申告ってメリットあるの?
- 初めての確定申告、失敗したらどうしよう?
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確定申告と年末調整の違い
確定申告は、自分が1年間に稼いだお金にかかる所得税の金額を申し出る手続きです(ざっくりとした解説)。
毎年3月15日ごろまでに、「昨年は○○円稼いだので、税金は○円です」と自分で計算して申告し、所得税を支払います。
会社員の多くは、会社で所得税をあらかじめ引かれて(源泉徴収)いて、会社がまとめて支払いしてくれます。
その差額を精算するのが「年末調整」です。(またざっくりとした解説)
そのため、最終的に1年間に稼いだお金と税金を自分で計算し直して、申告する「確定申告」をします。
確定申告は自分で書類を整えなければいけません。
また収入によっては、確定申告をする必要がないこともあります。
確定申告はいくらから?
副業では必要ないケースも
副業では、確定申告が必要なケースと必要ないケースがあります。
少額の収入しかないことも多い副業では、確定申告が必要な条件に当てはまらないこともあるのです。
20万円の壁
副業での収入は、生活を支える本業と比べると少額になることも多いもの。
そのため、収入が少なくて確定申告が必要ないこともあります。
確定申告が必要となる条件として言われているのが「20万円の壁」です。
所得金額が20万円以下の場合には、申告不要となります。
ここで注意したいのが、「所得金額が20万円以下」という点。
収入ではなく収入から必要経費を引いた金額が「所得金額」です。
また、年末調整していない会社員、フリーランスなどは、副業の金額に関係なく確定申告してください。
確定申告で税金が戻ることも!
確かに、20万円以下の副業収入は確定申告の必要がありません。
しかし、場合によっては確定申告をすることで、払い過ぎた税金が戻ってくることもあります。
- 副業収入が源泉徴収されている場合
- 赤字で他の所得と相殺できる場合
- 医療費控除や寄付金控除などがある場合
副業収入が源泉徴収されている場合には、何はともあれ、まず確定申告するつもりで収入の総額と源泉徴収された金額を計算してみましょう。
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副業の確定申告をする際の注意点
副業で確定申告する際には、いくつか押さえておきたい点があります。
所得の種類は何?
確定申告をする所得の種類には、事業所得や雑所得など10種あります。
それぞれの所得の種類によって申告方法やそれに伴うメリットが異なります。
副業の場合、多くは事業所得か雑所得です。
継続性の高いものであれば事業所得として比較的良い条件で確定申告することができます。
雑所得は一時的な収入の要素が強めなので、コンスタントに稼いでいて、確定申告の必要があるくらいの収入が出ているなら、事業所得でいけるかもしれません。
どちらか分からない場合には、税務署に相談すると安心です。
コンスタントに続けられる副業について知りたい人はこちらの記事もどうぞ。
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経費をしっかり集めて算出
副業の確定申告では、経費の算出が重要です。見逃し、見落としのないように、しっかりと経費を集めて計上できるものはしましょう。
特に注意したいのは、家事按分です。
電気代や地代家賃など、自宅で副業に使ったものはしっかりと経費に計上します。
生活用に使った分と仕事に使った分を分けて、仕事に使ったものは経費にしましょう。
2020年度分から控除が変わる
2021年に行う確定申告から、申告方法と控除額が変わります。
- 基礎控除額38万円から48万円に引き上げ
- 青色申告特別控除が10万円・55万円・65万円の3段階に
青色・白色共通
- 基礎控除額が10万円引き上げられ
- 「所得総額2400万円以下」が対象という所得要件が追加
青色申告特別控除は以下の3段階で控除
- 65万円の控除を受けるためには、e-Taxでの電子申告か電子帳簿保存が必要
- e-Tax使用や電子帳簿保存を行わなければ、55万円まで控除対象
- 複式簿記での記帳ができない人は10万円の控除対象
これによって、
電子申告できる人(所得総額2400万円まで)にとっては、基礎控除が10万円アップした分、控除金額も10万円アップしたと言えます。
電子申告できない人にとっては、現状維持です。
白色申告と青色申告どっち?
確定申告の方法には、白色申告と青色申告の2種類がありますが、事業所得と認められるのであれば、断然おすすめしたいのは青色申告です。
どちらを選んでもリスクはありませんし、お金もかかりません。
しかし、白色申告に比べて、青色申告は(多少面倒ですが)控除金額の大きさで大幅に勝っています。また、赤字繰り越しも可能です。
もしも、難しそうと感じている人がいたら、会計ソフトを導入してでも青色申告にすることをおすすめします。
↓↓確定申告するなら、簿記の知識を学ぶことも大切。
副業ではなく、ふるさと納税や医療費控除のために確定申告がしたい人は、以下の記事がおすすめ。
筆者の友人「さかなさん」によるスマホの確定申告の解説をご覧ください。
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提出期限を守る
確定申告の申告は、基本的に翌年の2月中旬から3月15日までです。
申告を忘れると、「無申告加算税」を課税され、余分に税金を納めることになる可能性があります。
ちなみに青色申告をしたい場合、
開業から2カ月以内、もしくは申告しようとする年の3月15日までに青色申告承認申請書の提出
が必要です。
どちらかといえば難しそうな青色申告ですが、クラウド会計ソフトを導入することで手間を省けます。
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副業でも確定申告の検討は必要
副業の場合には、金額によっては確定申告の必要がないこともあります。
ただし、確定申告をしないと損してしまうこともあるし、確定申告が必要なのに申告しないとペナルティを受ける可能性もあります。
そのため、副業をしている場合には、申告が必要かどうか、あらかじめ税額計算だけはしておきたいものです。