派遣社員の働き方には、メリットとデメリットがあります。
正社員やフリーターと比べてどう違うのか、一般的に感じられる良し悪しを紹介します。
派遣登録を検討中の人は、良い点と悪い点をしっかり比較してみてください。
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派遣社員のメリット
派遣社員には、正社員やフリーター(パートアルバイト)と比べて次のようなメリットがあります。
「派遣社員って働きやすそう!」と感じられる点を紹介します。
正社員と比べてこんなところがイイ!
「正社員って一番イイ働き方だよね?」と思っている人も多いですが、派遣社員の方がいいと感じる点もあります。
その人の感じ方や考え方によっては、派遣社員の方が快適かもしれません。
ワークライフバランスを大切にできる
派遣社員は、基本的に契約で定められた期間や時間だけ働きます。
また、週5日、週3日など、働く日数もあらかじめ決められています。
そのため、自分の都合の良い契約内容を選ぶことで、働きたいだけ働けて、プライベート時間も大切にできます。
正社員ではフルタイムが当然ですし、自分の時間ばかりを優先できるとは限りません。
いろいろな職場を経験できる
有期雇用の派遣社員は契約が満了したら、他の職場を紹介してもらえます。
自分の希望によっては、いろいろな業界を渡り歩き、いろいろな人に出会い、いろいろな仕事をすることも可能です。
正社員では、転勤や部署異動はあっても、基本的に社外に出ることはありません。
責任が軽くて辞めやすい
派遣社員は、仕事の責任も軽く、どちらかというと正社員より辞めるのが簡単です。
入った会社が合わなかったら、早めに辞める決断ができそうです。
また、ブラック企業などに正社員入社をすると辞めさせてもらえなくて悩むこともありますが、派遣社員は派遣会社を頼って辞める算段をしてもらうことも可能です。
社内の人間関係がラク
派遣社員は、正社員と違って、いつまでもその職場で働くわけではありません。
そのため、社内の人間関係の構築も、必要最低限に収めることができ、クールに割り切って働けます。
古い体質にありがちな飲みニケーションや社内行事なども参加の必要はありません。
フリーター(バイト)と比べてこんなところがイイ!
派遣社員は、パートやアルバイトと似ている部分がありますが、派遣社員の方が快適なこともあります。
時給が高い
派遣社員は、比較的時給が高めです。
普通にパートやアルバイトとして働くよりも効率的に稼げることが多くなります。
派遣会社が仕事を探してくれる
フリーターは、現在働いているバイト先を辞めたら、自分で次の仕事を探さなければいけません。
しかし、派遣社員の場合には、今の派遣契約が満了しても、派遣会社が次の派遣先を探して紹介してくれます。
派遣社員のデメリット
派遣社員にはデメリットもあります。
デメリットも理解した上で、後悔のない働き方をしましょう。
正社員と比べてここが大変!
派遣社員は、正社員と比較してリスクや働きにくさを感じることもあります。
雇用・収入が安定しない
期限の定めがない働き方の正社員に対し、派遣社員は有期雇用です。
自由といえば自由ですが、不安定でもあります。
いつ仕事がなくなるかも分かりませんし、時給制なので長期間体調を崩したりすると収入も減ってしまいます。
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福利厚生が悪い
派遣社員は派遣先の福利厚生を正社員と全く同等には利用できません。
そのため、派遣先でイベントがあっても参加できないこともありますし、制服などが違うこともあります。
派遣社員も手当等、派遣会社の福利厚生がありますが、派遣会社の正社員と差がある場合もあります。
※ただし、2020年4月の労働者派遣法改正によって、徐々に派遣社員の待遇は改善されてきています。
社員食堂や更衣室などの利用の差別は禁止となり、派遣社員も派遣先の施設を利用できるようになりました。
仕事にやりがいが少ない
派遣社員と正社員では、任せてもらえる仕事が違います。
派遣社員は有期雇用で、ずっと会社にいるわけではないため、どうしても正社員の補佐的な仕事になりがちです。
同じことの繰り返しや誰でもできる単純作業などが多く、仕事に楽しみを見出しにくくなります。
キャリアが積めない
派遣社員は、仕事の内容が正社員ほど難しいものが少なく、実践でスキルを磨きにくい傾向です。
また、正社員とは違って、昇進もありません。
期限があるため、派遣先で活躍しても次の派遣先に行けば、また一から信頼を勝ち取る必要があります。
同じ場所で腰を落ち着けて働けて、会社も長い目で成長を見てくれる正社員とは違い、派遣社員はさまざまな点でキャリアが積みにくいと考えらえます。
フリーター(バイト)と比べてココが大変!
派遣社員は、フリーターより働きにくいと感じることもあります。
同じように自由度は高いのですが、派遣社員は派遣会社との関係が問題となりやすいようです。
気に入らない職場に配属されることもある
派遣社員は、登録すると派遣会社から職場を紹介されます。
基本的には、希望しない会社に派遣されることはありませんが、派遣会社の質が悪いと、自分は気に入らないのにごり押しされることもあります。
また、他に紹介してもらえない場合には、収入がなくなってしまうため、やむなく気の進まない会社に決める派遣社員もいるでしょう。
休暇の申請など派遣会社を通すのが面倒
派遣社員の休暇や遅刻・早退などは、申請が直接雇用の社員と比べて少し面倒です。
正社員やパートアルバイト、契約社員など、自分が働いている会社に直接雇われている場合には、休みや早退などをする時は会社に直接申請できます。
ところが、派遣社員の場合には、働いている派遣先にも、派遣会社に申も伝えなければいけません。
派遣先の上司に承諾を得てから、派遣会社に連絡するのが、欠勤時などの基本的な流れです。
派遣社員を選んだ理由は人それぞれ
正社員やフリーターではなく、派遣社員として働いているのには、人それぞれに理由があります。
メリットを享受するために派遣社員をしている人もいますが、そうでない人もいるようです。
正社員では入れないような人気企業で働ける!
派遣会社に派遣を依頼する企業には、大企業も多くなります。
正社員としては採用するまでではない部署の人材を、派遣で補おうというわけです。
そのため、とても正社員としては入れないであろう人気企業であっても、派遣社員としてなら働くチャンスが巡ってくることもあります。
華やかな人気企業や一流企業で、優秀な社員たちに囲まれて働けば、いろいろな刺激を受けられそうです。
派遣会社がサポートしてくれて安心
派遣会社から守られている安心感で、派遣社員を選ぶ人もいます。
派遣会社では、派遣社員が元気に働けるように管理し、派遣先に迷惑がかからないようにしています。
派遣社員の管理の一環として、担当者が付いて、働く上で困ったことを聞いたり、問題があったら派遣先との間に立って調整したりしてくれます。
今現在働いている現場の上司に直接要望や不満を言うのは難しいですが、派遣会社を通して要望や不満を伝えられるので安心です。
正社員として就職できなかった
派遣社員として働いている人の多くには、正社員として就職できなかった人もいます。
派遣登録は、正社員としての就職よりも簡単にできます。
また、よほどのことがなければ、その人に合った仕事を何かしら紹介してもらえるものです。
そのため、正社員になれないからと、一時的にせよ派遣登録する人は多く、そのまま流れで派遣を続けてしまう人も多くなります。
派遣社員のリスク・押さえておきたい問題点
派遣社員は、メリットもデメリットもあり、人によっては働きやすいと感じることもあるでしょう。
しかし、派遣社員の条件の中には明らかにリスクであり問題点にしか感じられないこともあります。
契約更新をしても同じ職場には3年しか居られない
派遣社員は、労働者派遣法という法律に則って働いています。
その派遣法には3年ルールと呼ばれるものがあり、それが派遣社員の働き方を不自由にしていることがあります。
3年ルールは、派遣社員は契約を更新しても、同じ事務所の同じ部署では最長で3年までしか働けないというルールです。
企業が正社員の雇用を減らさないように決められたルールですが、派遣社員が長く同じ職場で働けなくなってしまいました。
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正社員と同じ仕事をしても評価はもらえない
派遣社員は正社員と同じ仕事をしても同じように評価はされません。
正社員より仕事ができても補佐しかできず、責任はない分、責任者にもなれません。
これは法で定められているわけではありませんが、長く同じ職場で働けない、一時的な立場だからこそ起こる問題です。
実力のある派遣社員ややる気のある派遣社員ほど、不満や不甲斐なさを感じてしまいそうです。
派遣社員はメリットもあるがデメリットも大きい
派遣社員は、正社員よりも自由で気楽、フリーターよりも高時給です。
しかし、その一方で、正社員と比べると収入は安定せず、フリーターほど自由ではありません。
派遣社員として働くことを検討する際には、メリットとデメリットを冷静に比較することから始めましょう。
悪い働き方ではありませんが、リスクや問題点を理解・納得した上で働くことをおすすめします。
正社員経験や実績がなくても、正社員転職はできるため、さまざまな働き方を検討してみましょう。